ざぶーんとたっぷりお湯をはったお風呂に浸かりたい時、ありますよね。
特にスイスの冬は寒いですから。
ただ実際にスイスでそれをやりますと、家族の怒りと大顰蹙をかうことになります。
お湯の使用量が決められている
もちろん家賃の高い集合住宅に住んでいる方は事情が違うと思うのですが、私の住んでいたアパートは、1日のお湯の使用量が決められていました。
200リットルです。
200リットルってピンとこないですよね。
浴槽に満タンにお湯を張ると、だいたい250リットルなんだそうです。
そうです、この時点で浴槽にお湯たっぷりざぶーん計画は頓挫します。第一、洗い場がないわけですから、そんなことをしたらトイレもびしゃびしゃ。
スイスに到着した初日に、私は浴槽にお湯をはり、わしわし頭を洗い、身体を洗って、浴槽のお湯を流しました。さらにシャワーで全身くまなく洗い流しました。
最後の方でなんかお湯が冷たいような気が..?
はい、その後にお風呂に入った私の子どもKevinは、蛇口から冷たい水しか出ず、身体がキンキンに冷え、ぶるぶる震えながらスイスの最初の夜を過ごしたのでした。
湯沸し器の故障だと思ったら、そう、なんと一日のお湯の使用量が決められているというではないですか。
・・・そんなこと想像もしてなかったです。
お湯って制限されるもんだったんだ。そしてお湯ってそんなに使っていないようで、時々使っているんですよね。
冬だったら、手を洗うのも、食器をゆすぐのも、ちょっとしたことでもお湯を使うわけで。
200Lなんて言われると、そりゃあもう大切にお湯を使い始めます。
だから真冬に手洗いのお湯でさえチビチビ使っているのに、浴槽にたっぷりお湯をはってざぶーんっなんて・・・これはもう夢のまた夢ですよ!
贅沢中の贅沢、お金で買えない至福のひと時。
でも人ってダメって禁止されればされるほど、やってみたくなるよねー
なんていいながら、
自分の後にお風呂に入る予定である子どもや夫のことを全く考えず、いえ、考えても気にも留めず、浴槽になみなみとお湯をはり、脱いだ服も、洗面所の床も、トイレの床も、ぜーんぶびっしゃびしゃにして、ざぶーんっと入ってやりましたっ!!・・・て言ってみたかったなあ。
今はお水の豊かな、お湯無制限供給国ジャパンに住んでいますが、住んでいるからこそなのか、全然お風呂にざぶんなんて入りませんね。あんなに切望していたのに。
毎日シャワーでさっと流しておしまいっす。
人間なんてそんなもんす。
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